戦争と人間 DVD-BOX (初回限定生産)



戦争と人間 DVD-BOX (初回限定生産)
戦争と人間 DVD-BOX (初回限定生産)

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軍国主義が台頭する昭和初期、新興財閥の伍代一族は軍部の中国大陸侵略に乗じて利を得るべく暗躍し続けていく。徹底抗戦する大陸側のパルチザンや、国内の左翼勢力、そして伍代一族内でも勢力拡大をめぐって確執が生じるなど、さまざまな人間たちがうごめき、さけび、すべてが戦争の渦の中へと巻き込まれていく。五味川純平の大河小説を巨匠・山本薩夫監督が合計9時間を越す長尺とオールスターキャストで堂々描いた戦争スペクタクル大作三部作。ここでは日本軍の行いをはっきり侵略と定義して、観る者すべてに問題提起を促しつつ、しかしあくまでもエンタテインメントの姿勢を崩すことのない超ド級の娯楽大作として屹立している。第3部『完結篇』では旧ソ連軍の協力を得て、ノモンハン事件の壮大かつ過酷な戦場を再現。およそ日本映画ではお目にかかれない圧倒的スケールで見るものを圧倒する。本DVDボックスには全三部作および出演者インタビューなどの特典ディスク、そして日本映画音楽の巨匠・佐藤勝による三部作のサウンドトラックCDを封入している。(増當竜也)



私たちの祖父は皆、莫迦だったのか?

テレビ放映で一度観たことがある。十代だったので内容が殆ど解らなかったが、漠然と、凄い映画だなぁ、と感じた。当時、戦闘場面・高橋英樹&浅丘ルリ子の愛・音楽にのめり込んだものだ。きっと、かなりカットされていたのだろう。今回のDVD-BOXのお陰で、以上に完璧に甦る!

そうか、思い出した!左翼の役が多かったイケメン。最近トレンディドラマによく出てくる、あのぶよぶよ小父さん。二人は山本圭だったのだ。時は残酷なり…

三國連太郎と佐藤浩市はやっぱり親子だ。顔は似てないが、体つきはそっくりだ。

十代の頃も今も、左翼の描き方について「偽善的」に思える。確かに日本軍は大陸を侵略していったが、何の考えもなしに外の物を盗っていったのだろうか?私たちの祖父は皆、莫迦だったのか?何のために死んでいったのか?

最後に、監督が山本學・圭兄弟の叔父とは知らなかった。
NO.28「せ」のつく元気になった邦画

<元気コメント>
 戦争へ向かってという大きな時代の波に流されながらも、その中で生き抜こうとする気力に元気がわいてきました。
圧倒的迫力

 「人間の条件」と同じ原作者の小説の映画化だが、スケールはこちらの方が大きい。戦争の原因を1928年にまでさかのぼっているのはあるいは「東京裁判」を意識してのことかもしれない。よく善悪が分かれれすぐるとの評価を見かけるが、私はそんなことはないと思っている。話の中心の財閥の当主の伍代由介などはにわかに判じかねるキャラクター。滝沢修の存在感ある演技が物語に幅を持たせているように思う。左翼運動に関わる青年なんかはちょっと理想を追いかけているような感じはなくもない。それは山本薩夫監督の内面の何かがあるのかなと忖度してしまう。「工場のアイツ」という詩の朗読のシーンがあるが、あれは原作にはないもの。自分もかくありたかったということなのか。あの遊覧船のシーンはその昔助監督としてついていた「乙女ごころ三人姉妹」(1935)のシーンに何故か似ているような気がする。
 この映画は日活の有り様が出演者で知ることができる。第1部は往年のスター(石原裕次郎や松原智恵子など)が顔をだしているが、完結篇には絵沢萌子、片桐夕子それに山科ゆりといったロマンポルノで活躍した女優が登場している。日活そのものの曲がり角を如実に表している。
激動の昭和を描いた不滅の叙事詩

圧倒的なスケールで描かれた日本民族ならびに東亜人民の不滅の叙事詩である。
邦画史上、二度と再現不可能な豪華キャスト、長春や奉天など満都の街並みを再現した大オープンセット、戦闘シーンのハリウッド並み大ロングショット、邦画としては総てが規格外。まったく夢のような大作と云うほかない。
肝心な群像劇としての人間模様もハリウッドの戦争映画のような単純な善玉(連合国側)と悪玉(枢軸側)の図式的対立に終わらない。さまざまな民族、階級、世代の男女が織りなすドラマは複雑で厚みがあり、非常に見応えがある。
わけてもノモンハンの壮烈なカタストロフィは圧巻。
浅丘ルリ子、吉永小百合のラヴシーンは息をのむ美しさ。
佐藤勝の壮大にして流麗なサントラも必聴。
民族の遺産として日本人ならば一度は観ておくべき、まさに国宝である。

ポリティカルフィルムとしてはコミンテルン史観に拠っているが、偉大な芸術の常として作品そのものが自律性を獲得しており、イデオロギーへの奉仕を拒絶している。
その点、米国の国威発揚戦争映画「パール・ハーバー」やソ連のプロパガンダ戦争映画「ヨーロッパの解放」の如きとは格が違う。

山本薩夫監督の構想では全5部作、日活の当初プランでは4部完結の予定であった。予算の都合で急遽3部で完結となってしまった事は誠に惜しまれるが、東京裁判史観で締められなかった事はあるいは天の配剤だったかもしれない。そういう偶然も作品の力(天命)である。

峻烈荘厳なる生死の関頭にあって、自らの死を凝視せざるものありや。
のがるる余地なき動乱にあって、東亜人民かく生き、かく戦い、かく愛し、かく死せり。
我らなにをか言わん。
願わくば満蒙の大地よ、とこしなえに静かなれ。
人よ、死者の国籍、その敵味方を問う事なかれ。
後世に続く者のの為に死にし総ての御霊に黙祷を捧げん。
共産党礼賛が虚しい・・・

これだけのキャストこれだけのスケールなんとすごい映画だろう。
この物凄いパワーは空前絶後の言葉がふさわしい。日本国がある限り今後これを越えるものは絶対生まれないといっていい。
ただなにせ時代がかっているのが痛々しい。「日本人は悪者、共産主義は素晴らしい!」こんな常識が跋扈している時代があったのだ。日本は戦後アカ化してどこまでもおかしくなってしまっていたことが窺い知れる作風に、ほとほと苦笑してしまう。これじゃあ、今さら「自由主義という前提で愛国は大事」なんて唱えてみても「右化」と取られても仕方がない、と現代に通じる問題を浮き彫りにする。
五味川の左傾した台本に致命的な問題があるにしても、やはりこの作品のスケールのでかさ、渋さに比してみれば小さなことだと思える。一度は観て、現代のドラマの稚拙さをわかって欲しい。
ただ、間違っても「日本は悪いことをした」なんて無知な影響を受けないように。



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